第6回メッセージコンクール(2008年の作品)

★小学校低学年の読書メッセージ!★


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      審査委員長賞


「かわいいこねこをもらってください」
 ぼくはないた。いっぱいないた。こんな本、今までではじめてだ。


 この本は、ちいちゃんが子ねこをひろうところからはじまる。
ちいとなく子ねこをからすからまもり、ちいちゃんはしっかりはこをかかえた。そんな勇気がぼくにはあるだろうか。でも、アパートではかえなかった。しかも、子ねこの目にはありがたかっていて、すぐにびょういんへ行った。お金もすごくかかった。「あのね、私、お小づかいへらしていいよ。」とちいちゃんはつぶやいた。ぼくは、なんだかむねがキュンとなった。そして、学校と会社でかい主をさがしはじめたが、なかなか見つからない。ぼくは、心ぱいでどきどきした。そしてある夜、大家さんがやってきた。
「一週間たったらほけん所へ行きます。」
と言った。ぼくは、ほけん所がなにかわからなかった。そしてびっくりした。だってほけん所って、ころされてしまう所なんだもの。ぼくは、ふるえてこわくなった。かなしくなった。なみだが止まらなかった。どうしたらいいのか、ぼくの頭の中でぐるぐるまわった。ポスターもやくにたたないし、友だちにはからかわれた。でもちいちゃんは思った。
「いくらからかわれても、私のいのちはなくならない。でも、わたしがあきらめたら子ねこをころされる。」


 本とうにその通りだ。いのちより大じな物なんてない。人間だってどう物だって同じだ。そして、やくそくの日が明日になった。とつぜんリュックと子ねこをもって、全そく力でかけ出した。どこへ行くのか、ぼくの心ぞうは、どくんどくんとなってはれつしそうだった。そのとき、先生がよび止めた。先生の友だちが、子ねこをもらってくれる。ぼくはホッとして、思わずなみだがポロリとおちた。


 この本を読んで、ぼくはいのちの大切さと、さいごまであきらめたいでがんばることを学んだ。さいごにわらうちいちゃんと子ねこを見て、とてもあたたかい気もちになった。




さいたま市立本太小学校2年 ミラー千本マックス

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    川越市教育長賞


ちいさなあかちゃん、こんにちは
 わたしはなつやすみにおじいちゃんにたのんでほいくきを見せてもらいました。なぜかというと、わたしがよんだこの本は、ロッテちゃんとタイスくんのいもうとのイサベルちゃんが三ヶ月も早くうまれてしまい、ほいくきにはいるはなしだったからです。さんふじんかのいしゃをしているおじいちゃんは、「ママがびょうきだったり、赤ちゃんがそだちにくいと十ヶ月より早くうまれてしまうことがあるんだよ。早くうまれても、ほいくきでママのおなかの中とおなじようにそだつからだいじょうぶなんだよ。」
とおしえてくれました。
タイスくんは、ほいくきの中のイサベルをみて、
「しくしくなきたくなっちゃうよ。」
といいました。やっぱり赤ちゃんはパパやママの傍にいたほうが、もちろんずっとたのしくてうれしいはずです。それからタイスくんは、イサベルのことをしんぱいしているママをしっかりだきしめてあげました。
ロッテちゃんは、かぞくみんながならんでいるえを二まいかいて、一まいはイサベルにみてもらえるようにほいくきにはいりました。二人ともやさしいきもちをもっていて、すてきだなとおもいました。
二人はイサベルのところにいくだびにあたらしいはっけんをするのですが、その一つに赤ちゃんのなきかたが、一人一人ちがっていることにきがつきます。わたしはそんなことがあるなんておもってもいなくて、びっくりしました。
とうとうイサベルがいえにかえれることになりました。二人はかわいいいもうとのために、大きな大きなえをかきました。パパやママといっしょに、リボンとふうせんで、家中をかざりました。かぞくにとってたいせつないもうとが元気にいえにかえることができてわたしもじぶんのかぞくのことのようにうれしくなってしまいました
わたしはときどきいもうととけんかをしますが、ほんとうはかわいいいもうとです。かぞくみんなが元気でくらせることは、しあわせでうれしいことだとおもいました。わたしもタイスくんやロッテちゃんにまけないくらいかぞくをたいせつにしたいです。
さとえ学園小学校1年 久我沙里亜

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   埼玉県教育公務員弘済会賞
 わたしは、うえのどうぶつに二さいのころ一どいったことがあるらしいのですが、ぜんぜんおぼえていません。
 ぞうは、どうぶつえんのにんきものだけど、このぞうのおはなしは、とてもかなしいものがたりです。
 にっぽんとアメリカがせんそうをしていたころ、このどうぶつえんに、ジョン、トンキー、ワンリーという三とうのぞうがいました。
 せんそうがはげしくなって、ばくだんがおちるまえにぞうをころすことになりました。もしおりがこわされておそろしいどうぶつたちがまちへあばれだすとこまるからです。
さいしょあばれんぼうのジョンでした。どくのじゃがいもをたべさせようとしたけどぜんぜんたべません。すごくあたまがいい人だなとおもいました。たべものを一つもやらないでおいたら十七日めにしんだそうです。
 トンキーとワンリーもつづいてころされることになりました。えさをやらないでいると、げんきがなくなりやせていきました。
 わたしはかわいそうでなんとかたすけてあげたいとおもいました。どうぶつえんのかかりのひともつらくてないていました。ぞうはほんとうはいきたかったのにしんでしまってすごくかなしいきもちになりました。
 ぜったいにせんそうをしてはいけないとおもいます。それは人もどうぶつもみんなしんでしまうからです。
こんどうえのどうぶつえんへいったら、ぞうのおはかにおまいりにいきたいです。

さいたま市立泰平小学校1年 木村理穂

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    教育ルネッサンス賞

「やさしいなかまたちっていいな」
「くれよんのくろくん」のほんをえらんだのは、さいくしゃのなかやみわさんの「そらまめくんシリーズ」のほんがすきだったので、ほかのほんもよんでみたいとおもったからです。
くれよんのみんなは、はこにはいったままでたいくつしていました。あるひ、きろくんがとびだしていって、しろいがようしにえをかきはじめました。きいろくんは、たのしくてほかのくれよんたちもよんできました。あかさんぴんくちゃんはおはなをかきはじめました。みどりくんきみどりくんもきました。つぎからつぎへとくれよんたちはとびだしてきて、みんなでえをかきました。おはなやきやそらをかいて、くれよんたちは、はじめてのえにだいまんぞくです。くろくんがきて、「ぼくもかきたい。」といいました。くろいえにされたくないので、みんなはなかまにいれてくれません。さみしそうにしているくろくんをみて、シャープペンのおにいさんがなぐさめてくれました。そして、いいかんがえをおしえてくれました。みんなのえをくろくんがまっくろにして、そのうえからシャープペンのおにいさんがからだをすべらせるときれいなはなびのえができました。くれよんたちはくろくんをかこんでおおよろこびしました。
わたしは、シャープペンのおにいさんは、くろくんのことをたすけてくれたのがとてもやさしいなとおもいました。くれよんのみんなのことをはじめはいじわるだとおもったけど、さいごはくろくんをなかまにいれてくれて、うれしいきもちになりました。シャープペンのおにいさんのようなひとがたくさんいたらいいなとおもいました。わたしもさみしそうにしているともだちがいたら、ゆうきづけてあげたい。わたしは、こまっているひとがいたら、たすけてあげられるひとになりたいです。ともだちをなかまはずれにしないで、みんなでなかよくしたいとおもいます。
くれよんたちのはなびのえがきれいだったので、わたしもさっそくかいてみようとおもい、くれよんとがようしをよういしてみました。
さいたま市立本太小学校1年 中川理緒
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    教育ルネッサンス賞

「アリに知恵はあるか?」を読んで
「犬って、りこうなんだなあ。」
最近、耳の不自由な人を助ける『ちょうどう犬』、目の不自由な人を助ける『もうどう犬』、体の不自由な人を助ける『かいご犬』などの話をテレビや新聞で知るたびに、そう思います。わたしのお母さんのつとめているもう学校にも、目の見えない先生がいて、毎日、もうどう犬といっしょに学校に来て、一日中、あつい日もさむい日も、ろう下のすみで、がまん強くまっているそうです。
前に、いるかの本を読んだ時も、自由に泳げるのうりょくがあったりして、りこうな生き物や動物に感心させられていました。
そんな時に、ほかの生き物のかしこい所とかを、もっと知りたくなり、ちょうど、この本をさがしました。わたしは、アリののうみそなんて、ものすごく小さいから、知恵なんてあるのかなと思い、きょう味がわき、あっという間に読んでしまいました。実験は、毎日のようすが細かくきろくされて、絵もわかりやすく、次から次へと、はらはらどきどきしながら読めて、とても楽しかったです。
キャラメルをおいた時、アリたちがほかの虫に取られないように、砂や木の葉でかくして運んでいました。また、のりを気のみきにぬって、わざとアリを通れなくした時に、のりの上に砂を運んで通り道を作ってわたった時は、びっくりしました。
本の終わりに、アリに知恵があるかないかということで、「みなさんはどんなふうに考えますか?」とかいてありました。
わたしは、はたらくアリはもちろんすばらしいし、まわりでうろうろしているアリも、きっと、かしこいアリのまねをしたり、教えてもらって、かしこいアリになっていけると思います。そして、この本のように実験しながら、失敗したりやり直したりしながらかいた本を読む楽しみをはじめて知れて、よかったです。
西武学園文理小学校2年 深瀬絵美子

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   教育ルネッサンス賞


「かわいいこねこをもらってください」


 「このこは、あたしがあきらめたらころされる。」

 ちいちゃんは、ぜったいあきらめなかった。だから子ねこは、たすかった。
 ちいちゃんは、ゆう気があるなと思った。


 わたしは、どうぶつは大すきだけど、カラスはこわい。だから、きっとにげ出したと思う。そしたら、子ねこは、カラスにいじめられて、しんでしまったかもしれない。

 ちいちゃんは、ゆう気を出して、カラスをおいはらった。子ねこは、たすかった。


 でもちいちゃんのいえは、アパートでねこは、かえない。ちいちゃんとおかあさんは、いっしょうけんめいもらい手をさがした。なかなかもらい手は、見つからない。そのうちに子ねこは、だんだんかわいくなって、ちいちゃんが学校からかえってくると、げんかんの前で、おでむかえをしてくれる。


 わたしもママがお仕事をしているから、いつもかえると一人だ。だから、ちいちゃんみたいにおでむかえをしてもらえたらうれしいだろうなあと思った。どうしたら子ねこがちいちゃんのいえでずっとすめるのかなあ。大やさんがゆるしてくれたらいいのにと思った。


 でも大やさんから、「一週間もらい手が見つからなかったら、ほけんじょにつれて行きます。」と言われて、ちいちゃんとおかあさんは、もっと、もっといっしょうけんめいに、もらいてをさがした。するとちいちゃんは、学校の男子から、ねこバカと言われて、からかわれた。ちいちゃんはいっしょうけんめいなのに、それをバカにするなんてひどい。


 わたしだったら男子にけりをいれるだろう。


 ちいちゃんもおこってランドセルをほうりなげた。


 わたしならここであきらめたかもしれない。


 でも、ちいちゃんは、あきらめなかった。「いくらからかわれてもあたしのいのちは、なくならない。でも、このこは、あたしがあきらめたらころされる。」と思ってがんばった。


 わたしは、「ちいちゃんがんばれ!!」と心の中でおうえんした。


 前のひになっても、もらい手は、見つからない。このままでは、子ねこがころされる。わたしだったら、かわいそうだけど、すてちゃったかもしれない。


 ぜっ体ぜつめいなのに、ちいちゃんは、あきらめなかった。子ねこといっしょにいちをとび出した。どこへ行けばいいのかわからないのに、どんどんはしった。


 ほけん室の先生がよびとめてくれて、もらい手が見つかったことを聞いたときは、うれしかった。「よかったぁ、ああよかった。」とわたしもなみだがこぼれた。ちいちゃんと同じきもちだった。ちいちゃんがあきらめなかったからだね。


 ちいちゃん、あきらめないでがんばれば、いつか子ねことくらせるチャンスがあるかもしれないよ。おうえんしてるね。


さいたま市立仲町小学校2年 木村凛香

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